年収は上がっているのに、手取りは全然増えない…
収入を上げるには、やはり副業をした方がいい?
あなたは自分の手取り年収は把握していますか?実は所得税などの増税によって手取り割合は年々減少傾向にあります。2019年10月から消費税も増税されてしまう割に、収入が増えないのが現実ですよね。
増税されてるなら、もう諦めるしかない??
いいえ。年収はそのままでも、手取り年収を増やす方法はありますよ!!
今回は、給料の手取り額を増やす方法をご説明していきますね。
年収が上がったら、どれぐらい引かれてしまう?
まずは、何もしない状態で年収が上がると手取りがどれぐらい増えるのか、ご説明していきます。結論から申し上げますと、年収が高くなればなるほど、税金も上がって手取りが減ります。
年収200万円から300万円へ上がった場合
- 年収200万円の手取りは160万円
- 年収300万円の手取りは236万円
差額…76万円
対して中間層の年収アップでは
年収600万円から700万円へ上がった場合
- 年収600万円の手取りは458万円
- 年収700万円の手取りは524万円
差額…66万円
同じ100万円の年収増なのに、手取りで10万円も差があります!!これは所得税の累進課税制度によるものです。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
このように年収が上がれば上がるほど、どんどん増税されていきます。
住民税も一律10%ですが、年収200万だと20万、年収700万だと70万取られますので、年収が高い方が引かれる金額も大きいワケです。
他にも社会保険料なども引かれるため、年収が上がるのに手取りがあまり増えない…といった現象が発生してしまいます。
各種手当を最大限もらう
では、どうすれば手取り金額を増やすことができるのか?会社員の方は以下を徹底的に貰っておくと手取りが増えます。
- 住宅手当
- 出張手当
- 食事手当
- 交通費手当(月15万円まで)
上記はすべて非課税の手当です。会社によって手当の有無はありますので、同じ年収なら、この非課税手当を支給している会社に転職した方が手取りが増えます。特に住宅手当は月1万5千~3万円まで支給してくれる企業もありますので、年間で18万~36万円も違ってきますよ!
出張がある仕事なら、出張手当はほぼ支給されます。宿泊費や交通費とは別で支給される手当ですが、非課税扱いになるので手取りが増えます。相場は1日2千~1万円です。
交通費手当は税法上は15万円まで非課税ですが、会社によって最大支給額がそれよりも低く設定されてる場合があります。交通費を満額貰えていないのであれば、転職も考えてみましょう。
税金控除を最大限活かす
さらに節税もどんどん意識して活用していきましょう!以下は節税効果が高いです。
- iDeCo(確定拠出年金)
- NISA・つみたてNISA
- ふるさと納税/寄附金控除
- 住宅ローン控除
- 医療費控除
- 生命保険料控除
確定拠出年金(iDeCo)
この記事にiDeCoについて詳しく解説しています。上記の中で一番節税になりますね。
- 積立金額すべて「所得控除」の対象で、所得税・住民税が節税できる
- 運用で得た定期預金利息や投資信託運用益が「非課税」になる
- 受け取るとき「公的年金等控除」「退職所得控除」の対象になる
会社員でしたら、最大月2万3,000円まで拠出できますよ。
NISA/つみたてNISA
資産運用での売却益や配当金の受取時に非課税になります。通常取引ですと20%の税金が取られるので、利益が大きければ節税効果が高いです。
- NISA→株式・投資信託など、年間120万円まで、最長5年間有効
- つみたてNISA→一部の投資信託で自動積立のみ、年間40万円まで、最長20年間有効
NISAの場合は売買手数料が無料の証券会社が多いので、手数料の節約にもなります。しかし、損失を出したら損益通算ができないので、売却するときは利益が出ている時にしましょう。
ふるさと納税/寄附金控除
好きな自治体に寄附をすると、控除上限額内の2,000円を越える部分について税金が控除されます。この2,000円よりも返礼品の方が高価なものが多いので、得になります。家族構成や年齢、年収によって控除上限額が異なりますので、この金額を超えないように注意です。
30歳・独身・年収500万円 | 控除上限目安 61,000円 |
40歳・配偶者有り、子なし・年収800万円 | 控除上限目安 120,000円 |
55歳・配偶者有り、子18歳1人・年収1,500万円 | 控除上限目安 368,000円 |
日本赤十字社などに寄附した場合も対象になります。寄附したいなら、コンビニ等で小銭を寄附するよりも、きちんとまとまった金額を寄附して申請する方が節税効果は高いです。
住宅ローン減税
住宅ローン契約額から一定額を税額控除してくれる制度です。ローン契約から毎年10年間、ローン残高の1%分を所得税から控除してくれます。
住宅ローン控除とふるさと納税の控除を併用する際には注意が必要です!
やり方を間違えると両方の控除を最大限に受けれなくなる場合があります。両方を併用するなら、ふるさと納税で必ず「ワンストップ特例制度」を利用してください。これは確定申告なしで住民税から控除してくれるシステムです。住宅ローン減税は所得税から優先的に控除されますので、それぞれ別々に控除してくれますから、余すことなく控除可能です。
医療費控除
年間10万円以上医療費を支払った場合、所得によって控除が受けられます。不妊治療費も対象になりますので、申請してみるとかなりの金額が還付されますよ。
不妊治療費も医療費控除の対象になります!特定不妊治療費助成も活用しましょう。
生命保険料控除
民間の生命保険などに加入していると、支払い金額に応じて控除が受けられます。年末調整の時期になると、契約している保険会社から書類が届きますので、添付して会社に出せばOKです。確定申告するのも簡単です。控除額は旧制度と新制度で異なりますので、詳細は端折ります。
新制度での最大控除額
- 所得税…年間支払額8万超え→4万円控除
- 住民税…年間支払額5万6千円超→2万8千円控除
節税を意識していくと手取り年収が上がります
もうすでに活用している制度はありましたか?知らなかったものは早速申請するなりしてみましょう。全部を最大限活かせば年間80万円以上の節税になり、純粋に手取りが増えていきますよ。
年収を上げるより簡単ですので、どんどん取り入れていきたいですね。
お役に立てますと幸いです。