今回は後編、住宅ローンのご説明です。
前編の教育費編はこちら教育費がかかる時期の乗り越え方
固定金利と変動金利どっちがいいの?
結論から言うと、固定金利と変動金利はどっちがお得かどうかは分からないとしか言えません。
なぜなら変動金利はその名の通り変動するので、総支払額を計算することはできないからです。将来金利は上がるか下がるかというのも憶測に過ぎないですよね。
上がるにしても何%上がるのか?具体的に数字で出てこないと計算も出来ません。
今は低金利ですので固定金利より変動金利の方が安いですが、固定金利でも十分安い方です。
「最初は変動で借りて、上がったら固定にしよう!」と言う方もいますが、実際には借り換えようと思ったときにはすでに固定金利も上がっています。残念!!この方法は諦めましょう。
金利1%変わると毎月1万円くらい変わります。
変動金利で借りておいて、毎月1、2万円を貯めて今後金利上昇の際に準備しておく、運用して増やしておくなど対策しておくといいですね。
まとめると
- 途中で返済額が上がると返済が困難になってしまう方、常に金利を確認するのが面倒な方は固定金利
- 住宅ローン金利をチェックしたい方、毎月1~2万円支払いが増えても問題ない方は変動金利
がいいでしょう。
住宅ローン減税か繰上返済か、お得はどっち?
どっちがお得なの?と悩む人は多いですよね。まずは住宅ローン減税と繰り上げ返済とはどんなものかご説明します。
住宅ローン減税とは?
住宅借入金等特別控除ともいいます。住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合、一定期間について所得税の税額控除の適用が受けられる制度です。毎年末の住宅ローン残高または取得対価のうちいずれか少ない方の金額の1%が10年間、所得税の額から直接控除されます。住宅ローン減税は納めた所得税の額で控除されますが、控除しきれない場合は住民税からも控除されます。
居住の用に供した年 | 控除期間 | 控除限度額 | 最高控除額 |
---|---|---|---|
平成26年1月1日から 平成33年12月31日まで |
10年間 | 1から10年目 年末残高×1% (40万円) |
400万円 (500万円) |
繰上返済とは?
繰上返済は、返済期間が短くなる「返済期間短縮型」と繰上げ返済後の月々の返済額が減額される「返済額軽減型」があります。
結論から言うと金利1%以上だと住宅ローン控除額よりも繰り上げ返済の利息軽減効果の方が高いです。逆に金利1%未満の場合、住宅ローン控除が終わってからまとめて繰り上げ返済したほうがお得です。(住宅ローン控除を最大限活用できている場合)
なぜなら、住宅ローン控除は残高の1%分の税金を減額する制度だから!!
借入金額が多いなどの場合は、金利が低いからといって住宅ローン控除が必ず有利とは限りません。我が家はどうなのか、ご自身で住宅ローン控除の計算、繰上返済シミュレーションをしてみるといいですね。インターネットでタダで出来ますのでお試しください。
借り換えはどうなの?
借り換えでお得になる条件は
- 「金利差1%以上」
- 「残高1,000万円以上」
- 「残り返済期間10年以上」
を目安にしてください。これに当てはまらなければそのまま返済している方がお得です。
注意点は借り換えの際に50~100万円ほどの諸費用がかかってしまうことです。現在借入中の住宅ローンを完済して新たに住宅ローンを契約するのが借り換えなので、融資事務手数料などの諸費用分を別で貯めておく必要があります。
長い目でみれば借り換えの方がお得ですが、初期費用の準備も必要ですので、お金のかからない時期で余裕資金が出来たら考えてみるといいですね。
教育費がかかる時期と重なった場合の対策
繰上返済や借り換えを行うなら小学生のうちに、返済額軽減型を選択し、その差額を毎月貯めて教育費に充てましょう!
高校大学在学中は住宅ローンには手を付けず、教育費に集中してください。
万が一教育費が用意できない場合は奨学金、教育ローンも視野に入れましょう。
まとめ
- 返済額が変わるのが嫌なら固定金利、少し余裕があれば変動金利がいい。
- 金利1%未満なら住宅ローン控除が終わってからまとめて返済する方がお得!(1%以上なら早めに繰上した方がいい)
- 借り換えは初期費用も考えて、お金のかかる時期は避ける。
- 繰上返済は必ず返済額軽減型を選択し、差額を教育費に充てよう!
「早く住宅ローンを返したい」
「繰り上げ返済のお得よりも、手元にお金がある方が安心」
「そのお金を運用して資金を増やしたい」
という方もいます。団体信用生命保険があるから、保険の一つとして完済しない方もいますね。どうするかはあなた次第ですよ!
どちらにしろ、早め早めに準備しておくに越したことはありません。ご参考になさってください。
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