扶養内で働いているけど、いくら以上稼げば得なの?
扶養内の103万の壁とかイミフ…
パートで働く主婦の方は、損しないように意識するのは106万、130万、150万の壁ですよね。
これらの数字はすべて扶養控除の範囲なのですが、この数字は一体何なのか、どの数字を意識して働いたらいいのか、よく分からない方も多いかと思います。
今回はこの数字の正体をご説明しつつ、自分はいくらを目安に働くのが一番得なのか、ご紹介していきますね。
2018年税制改正で103万の壁は150万の壁に
今までは103万か130万の壁と言われていましたが、2018年の税制改正で、38万円の配偶者控除を適用できる年収が150万円までに広がりました。
その代わり、夫の年収が1120万円以上の世帯には控除の減額または廃止になり、高所得者の配偶者は、働き方を選ぶ必要がなくなりましたね。
年収150万円までは所得税はかかりませんが、問題なのは社会保険料の支払いが発生する130万円の方です。
こちらは年収によりますが大体が約14%程度取られますので支払い額が大きいですよね。
年収130万に抑えて働くパート主婦が多いのには、この社会保険料によって手取りが減ってしまう、という大きな要因があります。
ちなみに社会保険料加入要件の年収は交通費込みの年収です。所得税の計算年収には交通費は含みません。ご注意ください。
この社会保険料の壁、実は106万円の場合もあるのです。次です。
106万円と130万円の壁の違い
これは働いている企業の規模によって違ってきます。まずは106万円が加入要件となる場合です。
- 正社員が501人以上の会社でパートをしている
- 収入が月8万8000円以上
- 雇用期間が1年以上の見込み
- 所定労働時間が週20時間以上
- 学生ではない
※収入に残業手当、通勤手当、賞与は含まない
規模の大きい会社で学生以外ならほぼ当てはまりますね。106万円の場合は交通費等は含まないのでご注意ください。
これ以外の方は130万円になります。
- 「106万円の壁」の条件を満たさない
- 月収が10万8334円以上(年収130万円以上の見込み)
※月収に残業手当、通勤手当、賞与を含む
働いている企業が加盟している健康保険組合によっては仕組みが異なる場合があります。例えば
- 1か月でも月収10万8334円を超えたら即加入
- 3ヶ月連続で月収が10万8334円を超えたら加入
- 年収130万円を超えたら加入
といったケースもありますので、ご自身で問い合わせるなど調べれば間違いないです。
いくら以上稼げば手取りで損しないの?
結論から言います。
手取り回復分岐点は153万円
国民健康保険・国民年金加入者は171万円
年収150万で働くと手取りは124万7千円です。手取り130万円だと上記の年収153万円となります。
でもこれだけ稼ごうとすると、パートではほぼフルタイム勤務になってしまいます。
正社員と同じだけ働いてこの給料では正直つらいですよね。
106万か130万円に抑えて働く、もしくは契約社員や正社員で働く方が得です。
働き方を見直してみよう
- 所得税控除枠は150万円まで拡大した。
- 社会保険料加入には106万円と130万円の壁があり、会社規模などによる。
- 稼ぎたいなら年収153万円以上だと損しなくなる。
そこまで稼ぐ必要がなければ扶養内で、どんどん稼ぎたいならパート自体を辞めて正社員の道も考えてみましょう。社会保険料の加入要件も企業によって異なりますので、ご自身で詳しくお調べになってみてくださいね。
お役に立てますと幸いです。